マイフィギュア「戎」 そっくりにびっくり
自分そっくりのフィギュアがビジネススーツを着て カラオケを歌っていたり、ユニホーム姿でサッカーに興じていたり…。大阪の玩具製造販売の「戎(えびす)」では、そんな世界に一体の「マイフィギュア」を 本人の写真をもとに作ってくれる。目もとや口もと、顔の輪郭に加え、表情までがリアルに再現された人形は、プレゼントや記念品にうってつけで、職場でも人気

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2011/09/28 【かんさいMONO語り】より

マイフィギュア「戎」 そっくりにびっくり



本人に似せて精巧に作られたマイフィギュア。戎(えびす)では注文に応じ、テレビなどでおなじみの有名人も作っている。誰かわかる?=9月9日、大阪市中央区のフィギュア製造販売「戎」
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 ≪じっくりと一つ一つ≫

 自分そっくりのフィギュアがビジネススーツを着て カラオケを歌っていたり、ユニホーム姿でサッカーに興じていたり…。大阪の玩具製造販売の「戎(えびす)」では、そんな世界に一体の「マイフィギュア」を 本人の写真をもとに作ってくれる。目もとや口もと、顔の輪郭に加え、表情までがリアルに再現された人形は、プレゼントや記念品にうってつけで、職場でも人気だ。

 戎のオフィスの棚には完成したマイフィギュアがずらりと並んでいる。おどけた表情の眼鏡をかけた男性、白い歯を見せ笑っている髪の長い女性。眉の傾きや笑いじわまでが細かく表現され、どこかで会った人物では? とつい見入ってしまう。

 実際“有名人”もいた。バラエティー番組でおなじみのお笑いタレントや亡くなった往年の人気歌手、引退したプロ野球選手、それに国民的人気を誇ったライオンヘアの元首相も。これらはテレビ、公演向けに作ったものや試作品だという。

 一般向けは注文販売が基本で、製作はすべて中国の工場で現地の職人が担当している。

 ■似せるのに数週間も

 その工程は、まず対象人物の写真をもとに粘土で顔の 原型彫刻を作る。次にこの彫刻を使ってシリコンで型をとり、その型に硬化樹脂(石粉入りの樹脂)を流し込む。最後は、乾かして取り出したフィギュアの顔の 表面を専用のブラシや紙やすりで磨き、髪や目、口などを塗料で色つけして完成。さらに本社で最終チェックをし、本人により似せるため、塗装を少し変えて目 を優しくするなどの微調整を行う。

 ボディー部分も同様に作るが、戎ではさまざまな大きさやポーズ、衣装の既製品をそろえており、それらを客に選んでもらうケースが多い。

  中国に工場を置くのは、人件費などコスト面で有利なことに加え、国内より手作りの職人を集めやすいからだという。「中国で生産というと、通常は量産です が、うちは一つ一つ違うもの、オンリーワンの製品を手間をかけて作っています。完成まで一日で済む場合もあれば、似せるのが難しくて数週間かかることも。 それだけに製作の期間や仕上がり具合、職人の指導など管理が大切になってきます」。柴田晋(しん)社長(45)はそう話す。

■自分の「分身」に

 そんなマイフィギュアは使われ方も多彩だ。人気があるのは結婚式のバージョンで、新婚カップルがウエディング姿 のフィギュアを互いの両親や友人に送ったり、逆に送られたり。職場ではオモシログッズとして使われ、自分の“分身”としてデスクに置く▽野球やゴルフの仲 間に記念品として配る▽転勤する酒好きの課長にカラオケマイクを握った酔っぱらいフィギュアをプレゼントする-といった例も。

 柴田社長は「製作はきわめてローテクですが、思い出のための商品ですし、お客さんの要望を聞きながら、いいものを作っていきたい」と話している。(高田清彦、写真も/SANKEI EXPRESS)

  ■ 2002年に創業。当初は携帯電話を使ったサービス事業を手がけていたが、04年からフィギュアの製造販売を開始。中国の工場は日本人スタッフのほ か、中国人の職人が25人ほどいる。主力のマイフィギュアは年間約1万2000体を製造。多い年には2万体を超えたことも。値段は5800円(体長6セン チのサイズ)から数十万円まで。
大阪市中央区淡路町4の4の5。(電)06・6221・5858。








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