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| 2000年9月、今井隆さんはその日、自らが栽培する棚田でコシヒカリの稲穂が広がる光景に目を凝らしていたところ、ひときわ背が高い稲が混ざっているのに気づきました。その十数本の稲を手に取った今井さんは、見たこともない巨大な籾に驚くとともに興味を引かれ、数十本の穂を切り分けて栽培を試みたのです。 |
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| 翌 年迎えた、実りの季節。収穫した籾を精米してみると、コシヒカリの約1.5倍はあろうかという米粒の大きさ。その米を炊いてみたところ、炊きあがる頃合い
には香ばしい香りが部屋に漂い、フタを開けると大粒のご飯がひと粒ひと粒立ち、ツヤツヤと輝いていました。うっとりしながら一口ほお張り、今井さんはその
味わいに衝撃を受けました。そのご飯の甘さと粘りの強さ、そして恍惚となるような噛み応え。こんな米は食べたことがない。それは新品種と確信するのに余り
ある味わいでした。 |
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| 今 井さんは、33年勤め上げた農林水産省職員を退職。農薬を抑えた米の栽培への切り替えと地域ぐるみの環境保全に尽力しながら、地域農家とともにこの新品種
の米を育んでいくことを決めたのでした。米作りに欠かせない水の神様、龍。そして大粒の白米が瞳を思わせることから、この品種は「龍の瞳」と名付けられま
した。 |
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| こ うして本格的に栽培が始められた「龍の瞳」は、契約農家のお米が「全国米・食味分析鑑定コンクール」で06年から09年まで4年連続で金賞に輝き、山形県
庄内町主催の「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」において、出品数約300点の中から07年、08年、10年と3回優勝するなど、素晴らしい評価
を受けています。今回、この偶然の大発見と、環境保全への思いが生んだ新しい味わいのお米をご用意しました。ぜひ一度お試しください。 |
